まずは声で殴んだよ｜アカバネ

拳で殴れないから声で、心で殴んだよ出来ることからね

TremendousCircus 2023.12.16

アカバネです。フェミコラムを届けに来ました。

もう再来週ですね。12/27、『FEMIKING BLACK METAL』、来ます。

今回の公演ではじめてフェミニズムに触れる人もいらっしゃると思うので、今日は〈フェミニズムに触れてからの自分のこと〉。

について書きたいと思います。

それはもう色々…全部変わったのですが

「女が男に虐げられてる、消費されてる」って最初は本当にピンと来なくて、家父長制の存在はなんとなく分かりながらも女性差別って言うほどか？と思っていました。(FBMにもそんな人物が出てきます。)

でもピンと来てからは、まず絵描きのアカバネとしては萌え絵文化の凶悪さやレイプカルチャーの浸透について理解(わか)ってしまったし、X(旧Twitter)で議論することの大事さ・無意味さなども理解ってしまいました。

人を見る目が変わったと思います。

フェミニズムを知れて一番良かったと思えることは、「暴力の行使は許される」と体感で知れたことです。

とにかく劇中で男を殺す！！！殴る！！！ぶっ飛ばす！！！と叫ぶトレメンドス。

過激だと思われるだろうし、あらゆる暴力は許されてはならないと言う方々からは批判されると思います。

フェミニズムを知るまでは私も「暴力は何も生まない😢」派でした。アカバネ個人の話をしますが、私の人生は全て暴力によって形作られて来ました。人格形成も、選んだ大学も、トレメンドスに出会えたのも、全てが「暴力」のせいでおかげです。それなのに、暴力を振るった相手を憎むことは出来ても、反撃の考えには至れませんでした。

社会では暴力は何も生まない、だから受けても何もしないのが正解、ということになっています。

でも違う。

まず、暴力はストレスを生みます。

ぶつかられて、暴言を吐かれて、まったく何も感じない人なんていない。

そしてもうひとつ。暴力は更なる暴力を生みます。

暴力は無益だから反撃しないのではない、気にしていないから、許したから反撃しないのではない。

さらなる暴力が返ってくるのが怖いから反撃しない。少なくとも女性は間違いなくそう。

黙っているのはおかしいってみんな心では分かっているはずです。

だから黙らなくていいんだ。お前のほうがおかしいんだよって言ってやらなきゃならない。怖くても戦わなきゃならない。

戦うのは怖くて面倒で嫌なことです。

でも一回勇気を出して叫ばなきゃ、殴らなきゃ、「自分が」体感として覚えてくれない。一生飲み込んで生きてかなきゃいけないという考えから逃れるにはやってみるしかない。

そして私が舞台上で大声で暴力を肯定する一番の理由は、現実では暴力なんてそうそう振るえないからです。